本日、新本堂建築現場で、神戸市教育委員会による文化財発掘調査が行われました。
この兵庫区という街は、平清盛の時代に栄えた『福原の都』と呼ばれた地域で、当時の遺跡があちこちから出土する地域です(あまり知られていませんが、神戸が日本の首都であった時期があったのです・・・)。ただ、新しい建物を建築する側からすれば、遺跡が出てきた時点で工事ストップということになりますので、正直、出てこないで下さい・・・の一念でございました。
願いが通じたのか?出てくるものは、レンガや配管、コンクリートの塊といった近世代の廃棄物ばかり。
この場所は戦前、普照院をはじめ薬仙寺境内にあった諸堂が立ち並んだ場所でしたが、空襲でそれらが焼失し境内土地没収の後、辛うじて立ち退きを免れた時宗薬仙寺が現在の土地を再び買い戻す(昭和60年ごろ)までは、飼料関係の工場が建っていたそうです。その工場が立ち退く際に、解体廃材をそのまま埋めてコンクリートで固めてしまった為に、このようなゴミがごろごろ出てきたようです。
始めは、遺跡が出てきそうにないことを喜んでいたのですが、段々ゴミばかりが出てくる状況を見ていると、昭和の時代の企業倫理の欠如に本当に悲しくなりました。
当時は当たり前のことだったとは思いますが、もし空襲が無くお寺や諸堂が建ったままであったらなら、こんなにゴミが地中に埋没することは無かったと思います。
今、世の中はアメリカを中心とする不況の泥沼に引きずりこまれ始めています。
上記のような負の遺産を残してきた現代人に、改めて人間としての倫理観や道徳観の再構築を求めて、大きなうねりがやってきているような気がしてなりません。
我々の後に生活を営み続ける『未来の日本人』の為に、一つ一つ考えながら消費生活をせなばならないことを、もう一度考え直さねばならないと思います。
つい最近までは、日本人はそれを考えながら生きていたはずなのですが。

平成20年10月23日           合掌

【京都 長楽寺】
 薄念仏会のご案内

いつも私がお世話になっている、京都時宗長楽寺で行なわれる念仏会のご案内です。
時宗の踊念仏は有名でございますが、この薄念仏は踊念仏と同じような所作をしがら、諸精霊を弔う時宗独特の念仏行事です。
また、この長楽寺は平家滅亡の際に生き残った建礼門院が出家されたお寺で、浄土宗総本山知恩院のすぐ隣にある京都でも有名なお寺です。
お時間がある方は、是非足を運ばれてみてはいかがでしょうか。